頸の凝りを訴える男性

首凝り

市川市行徳  M.H  (男性)  コンサルタント  45歳
初 診 X年12月
主 訴 首凝り
診 断
既往歴 乾癬性関節炎
社会歴 会社員
現病歴 テレワークにより数ヶ月前から肩こり、首こり、背中こりを感じるようになり、次第に痛みが強くなってきた。 そのため家族の勧めで自宅近隣の鍼灸院を探し「はり温灸治療院カラダノミカタ」に来院。 主訴として特に左首肩に強い痛みと凝りを有する。 これまで鍼灸治療の受療経験があるため、強い刺激での鍼灸治療を希望。 また胸鎖乳突筋の緊張と張り感が強いため患部への鍼灸治療をおこなって欲しい。

施術・経過

第1診
眼周辺及び後頭部~頸部の膨張感強く棘下筋を中心に刺鍼

第2診 
酒・煙草による症状の悪化はないが、運動後に胸鎖乳突筋の張りが強くなる。そのため過度の運動は控えて早歩きなどの運動をするように指導。
2診後に痛みは改善しつつあるが巻き肩のため、頸部、左右の棘下筋、後頚部に刺鍼。鍼灸治療後は棘下筋トレーニング指導を行った。

第3診 
2診後から3診までの1週間は症状が改善していたが、右肩背部に痛みはある。特に左に強い凝りを感じていたが症状が改善したことにより右に痛みを感じるようになった。

第4診 
前回と同様の施術を行う。更に貧血予防として後頭部の筋肉に刺鍼をおこなう。「治療後は身体の軽さを感じた」とのこと。

第5診 
天候の影響で頭痛を発症(僧帽筋周辺に痛みが出た)。
治療内容は前回と同様。自律神経や腸内環境改善のため食習慣の改善を提示し、代謝向上のためブルガリアンスクワットの指導をおこなう。

第9診
大胸筋等前部が気になる⇒大胸筋を単体で鍛えるよりもプランク等持久系のトレーニングを提案。
出張で関西への移動により疲労がたまる。
前回の鍼灸治療に前斜角筋・頭部に対するアプローチ加える。

第10診
鍼灸治療中に空腹のため浮遊感あり。

第11診
左顎下が痛い。前回の鍼灸治療に棘上筋へのアプローチを加える。

第12診
頸部浅層の緊張が緩和したが深層の緊張及び斜角筋の違和感が残っている。棘下筋、頭部への鍼灸治療を加える。

第13診
気候病の影響か気圧で身体が重だるく感じる。
前回同様、食事の間に空腹を感じるように摂取を心がけてもらうよう提案。

第14診
出張で木更津へいったが千葉までに3時間渋滞。
運転による筋疲労のため左乳様突起の緊張が気になる。

第34診
来週、左下親知らず抜歯。
左棘下筋、頸部基本Th1-4直刺、Th1-9(Th5-l4)斜刺のみ、頭頚移行部直刺、側頭筋、頭部。

背景

考察

鍼灸治療は受療される際、どれくらいの時間がかかるか、費用がかかるかは人それぞれ違います。
それはその病気・疾患が発生してから経過した時間、症状の軽さや重さ、既往歴や個人差があるからです。

そのため「はり温灸治療院カラダノミカタ」では鍼灸・漢方といった東洋医学は未病治という考えのもとおこなうべきであり、発生したものに対しては西洋医学の方が適していると考えます。

今回の症例では、過去の既往歴にある「乾癬性関節炎」が34診までの訴えの大本になっていますが、この疾患自体は治癒・改善することはないため、悪化させないために食事・運動・睡眠といった面でのアドバイスを重要視してコミュニケーションをとってきました。

また、基礎疾患の増悪はストレスにより左右されるため、長期的に心身の調整を図ることで免疫力、自律神経、ホルモンバランスの偏りを防ぐ必要があります。

Mさん自身は健康への投資を習慣としてとらえており、仕事のパフォーマンスを向上させるためにも健康寿命を延ばすことが大切であると考えているようです。

その際に興味深い話を伺ったのですが、「病気にならないようにする」「睡眠の質を上げる」「食事にこだわる」「適度に運動をする」ということに対してお金をかけるそうです。
考えは人それぞれ異なるため、どの考えが正しいということはありませんが、何かが生じてからは精神的な苦痛や物質の損失も伴います。
そして時間も失いますから、病気になった時に考えるのではなく、常に手を加える必要があると施術者の視点からは思います。

上記の症例により分かることは、症状だけに注目して鍼灸治療すればよいのではなく、季節の変化やストレスの耐性、時間の変化もまた加わるため、回復量は異なります。
そのため発症したものは手を加えないと悪化、もしくは定着してしまいますから、自己管理できない場合にはこのような形で鍼灸や漢方を取り入れるとよいでしょう。

施術プラン:特殊鍼灸(担当 田嶋)