過敏性腸症候群による不安

過敏性腸症候群

市川市行徳  M.C  (女性)  専業主婦  63歳
初 診 X年2月
主 訴 不安で下腹部の調子が悪い
診 断 過敏性腸症候群
既往歴
社会歴 教職
現病歴

施術・経過

背景

考察

令和2年9月末の産経新聞に特集されていた【ニューロフィードバック】の記事を踏まえて、今回は頭皮針の有効性から過敏性腸症候群(IBS)の施術におこないました。

産経新聞に特集された内容を簡単に説明すると、【ニューロフィードバック】とは脳の活動を計測し、より良い状態にする訓練を患者自身が行って病気を治す手法です。
この手法は薬が効きにくい精神疾患や脳神経の病気の新しい治療法になると今注目されています。
ニューロフィードバックは脳波計や機能的磁気共鳴画像装置を使って脳の活動を測り、その結果を直ちに映像や刺激として患者側に戻して伝えることで脳の状態改善に戻す訓練を行うことです(一部抜粋)。

これらの脳の働きに基づき鍼灸では松本岐子先生の「DLPFC賦活治療」があります。
DLPFCとは背側前頭前野皮質のことを指し、痛みを感じる回路を抑制・回路の興奮を鎮める役割を持ちます。
実際に慢性腰痛を抱えた患者の脳を観察したところ、痛みを感じた際にDLPFCの活動が活発にみられました。
つまり人は痛みを感じると脳に信号が送られます。その際痛みの興奮を鎮める役割をするのがDLPFC(背面前頭前野皮質)です。

DLPFCの機能が低下すると、通常数か月で治まる痛みが、痛みの回路の興奮が収まらずに鎮痛機能を感じにくくなる、つまり「記憶の痛み」が出現し続け「慢性的な痛み」となります。
機能が低下するきっかけは日常生活にあり、ネガティブなことに触れ、ストレスや恐怖を感じると痛みの興奮が強くなり、長引けば長引くほどDLPFCの体積が減少し縮小してしまいます。

いつまでたっても痛みがある、何をしても治らない。何年も同じ痛みに苦しんでいる、そんな悩みを抱える方は、交感神経過緊張・副交感神経の機能低下により脳の疲労を感じているかもしれないと目を向けてみてもいいかもしれません。

今回の女性の過敏性腸症候群(IBS)はコロナ、持病の悪化への恐怖により副交感神経の機能低下によるものではないかと仮定し施術を行いました。DLPFCの治療は頭部に鍼を刺していきます。

副交感神経と交感神経は常にバランスをとっており、状況に応じて機能が優位になります。
しかしバランスが崩れると「自律神経失調症」になってしまいます。副交感神経は通称<休む神経>と呼ばれており、消化管の活動や体内に栄養素の吸収し、代謝を高めエネルギーを蓄える役割を担います。

気持ちのいい排便、排尿は副交感神経が働くと起こるので、便秘気味な方や便秘と下痢を繰り返してしまう方は副交感神経の機能が低下しているとみてリラックスする時間を作るのもいいかもしれません。

女性は自律神経の処置を行い、副交感神経の機能向上のDLPFC賦活治療を行いました。施術中から内臓が働きだし、数日ぶりにお腹がすっきりしていると女性は喜んでいました。

頭皮針の効果は適応範囲が広く、安全かつ有効で即効性のある鍼灸治療です。副作用がないのも特徴の1つです。これまで当院でも頭皮針は重篤の病、急性の痛み、麻痺や疼痛に対して効果を出してきました。

どこにいっても効果を感じられなかった、慢性の痛み、病をどうにかしたい方は1度当院にご相談ください。

施術プラン:自律神経の鍼灸(担当 土田)