初 診 | X年2月 |
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主 訴 | 声がかすれる |
診 断 | |
既往歴 | 不眠症(睡眠薬使用) |
社会歴 | 銀行員 |
現病歴 | 2週間前より声が出にくくなり、かすれるようになった。近くのクリニックを受診したところ声帯炎と診断。 声はできるだけ出さないようにといわれた。 以前より合唱サークル活動に参加しているため早めに治したい。 |
今回の症例は合唱サークルの練習で生じた声帯炎である。声帯炎は声を出さなければ軽減していくのだが、患者は歌を歌うことを長年親しんでおり、また夫の両親の介護の合間に参加できることを生きがいにしていた。
また頚肩具の強い凝り、不眠症、風邪を引きやすい等の症状が続いていた。
義理の両親の介護ストレスで心身が疲労したこと、閉経後の体の変化により不調が起きていると考えた。
そのため扁桃強化を軸に鍼灸治療を開始。
初診時、Tさんは鍼灸治療に対する恐怖心があったが、のどの周辺に刺さないことで恐怖心は和らいだようだ。
しかし、鍼の刺激量には十分注意をして施術。
それにより声が出やすくなり、声帯炎は軽減。
5回目の鍼灸治療で大きく変化したこともあり、灸の効果に対して理解を示したため自宅での灸を提案。
それにより扁桃は強化され、自律神経症状も安定し、不眠も落ち着いてきたという。