アトピー性皮膚炎 軟膏

「カラダノミカタ」院長の考え⑨

2023年4月8日

病気と向き合い生き方を見つめなおす

これは2年前に発症した私の話です。

私はこれまで何度も自分の体と心で不調を経験してきましたが、2年前に発症したのは「中心性網脈絡膜症」という病気でした。

仕事で動画や写真を編集するためにMac book を購入した翌日のこと。

パソコンをする女性

突然左目が見えなくなったのです。

個人的には目が疲れたのではないかと思い、目の周囲に鍼を刺して10分ほど置きました。すると一時的に見えやすくなるものの本来の状態ではない。

もしかしたら鼻水も出ているので風邪症状や副鼻腔炎からくる影響かな?

そう考えていたのですが1週間経っても治らない。
気になり眼科で検査をすると「中心性網脈絡膜症」と診断を受けたのです。

医師曰くストレスが影響しているとのことで原因は分からない。

そのためストレスを無くすように心がけてくださいという説明を受け、2週間分の薬を処方されました。

とはいえストレスで片づけられるものかと疑問を抱きながらも、原因が分からないから仕方ない。

しかし、今回の発症がストレスならそれはとても厄介なものです。

なぜならストレスをさほど感じていなかったから。

後日、「ストレスが及ぼす体への影響」について紹介させていただきますが、この時は心理的ストレスを意識していなかったのです。

ストレスはみえないからこそ難しい

ストレスは見えない

突発性難聴で来院している患者さんも同じようなもので、脈やお腹の緊張を診ると強いストレスを受けている状態なのにのに気づいておらず、ストレスを受けているとは思わなかったと言います。

けれど突然発症して耳鼻科へ行くと大きな病院で急いで検査をするように促され、大きな病院へ行ったものの良くならない。

結果として薬だけに頼るのではなく自分で良くするために何とかしなければならないと気付いたそうです。

私も突然起きたことなので戸惑いはあったのですが、本当は突然ではないということ。

なぜなら何かの積み重ねが今回のような症状を生み出しているからです。

それは不妊症であったり、逆子であったり、関節リウマチであったり、ぎっくり腰、寝違いも同じようなことが言えます。

現代医学では眠れないと睡眠導入剤、痛みがあると消炎鎮痛剤といった症状を取るための処置をおこないます。

そうするとその薬が治る働きを代行しますから治癒力がどんどん無くなってしまいます。

私も薬により目の浮腫を改善させるように薬を処方されましたが、薬に頼るということはしませんでした。

睡眠時間を多く取り、食事内容を見直し、運動を取り入れたのです。

また鍼灸では眼精疲労などの対処法ではなく、自律神経・扁桃処置など体全体の自然治癒力を高めるようにしました。

こういった時は自分でも即効性を期待するものですが体は正直です。

なぜなら、ここまでの無理がたたって積み重なったうえで発症したため、自然治癒力は最大限に反応することはありません。

自然治癒力は自分の意識で変えられるものではないのです。

その点、西洋薬は気分や調子に左右されずに効きますから便利ですよね。

けれどその薬効でさえ自然治癒力に左右されるのです。

生き方を見直す

アトピー性皮膚炎 軟膏

私は幼少期からアトピー性皮膚炎だったのですが、一度5歳頃には治まったにも関わらず20歳の頃に激化しました。

あの頃、幼馴染のお父さんが開業する皮膚科でステロイド軟膏を処方してもらい塗布していたのですが、こうして勉強をしていると今日まで体に及ぼしている薬の影響は大きいと思うのです。

それはステロイドに対する批判でも、西洋医学への批判でもありません。

母ができる最大限の取り組みと私の心身にギャップがあったのではないかと思うのです。

なぜならあの頃、積極的にお菓子やアイスクリームを摂取しており、それにより炎症は悪化していたのです。

また搔きむしることは自己対処の行動ですが、皮膚を傷つけることで回復を遅らせしまったと思います。

そこにステロイドを塗布するわけですが、ステロイドはあくまでも炎症を抑えるものであって、炎症を起こさないためのものではないのです。

不思議なもので同居する祖母が亡くなり、母の子宮筋腫の手術後にはアトピー性皮膚炎はおおむね治まっていたのは、幼少期から感じていた母の空気感が関係するのでしょう。

この仕事に就いて思うことは、母もまた実父との関係、義母との関係のなかで受けた葛藤や苦しさがあったということで、私は無意識にそのことを受け入れていたのです。

ですから治療院を始めるときに「女性のための場所」として開院したのは必然であって、来院する8割が女性であることも不思議ではないのです。

鍼灸院に求めるものは何か?

私は目の前の人に対して、いや目の前の人と、向き合う、1つになるとき、このように考えがあります。

それは「鳥は空気が見えない。魚は水が見えない。人間は自分が見えない」。

鳥は空気が見えないまま、風を上手く捉えて飛びます。
魚は水が見えないまま、悠々と息をして過ごします。
人間は他人のことは見えても、自分がみえない。

病気も同じです。

西洋医学で表れる数値、画像はあなたそのものなのでしょうか?

数字に表れない場合は嘘偽りなのでしょうか?

その数字に表れても、表れなくても、大丈夫です。

なぜなら人間は自分が見えないから。

病気になったとき、そのことに対して自己批判は必要ありません。

見えていない部分が形として表れているのです。

ただ、そのこととどう向き合うかが大切だと思います。

だからこそ、私はアトピー性皮膚炎で痒かった時に「掻かないで!」と言われることが嫌でした。

掻くことを自傷行為と捉えることもできますが、その時に掻くという行為が心身のバランスを取っているのです。

東洋医学を受ける、選択するということは、こういうことです。

自分で気づき、どう受け入れて、どのように生きるか。

そのためには在り方に気づくこと。
そして人生の歩み方を見つめなおすこと。

病気になったとき、それを全力で治すという選択は間違いではありませんが、完璧な健康は達成できません。

だからこそ病気と向き合い生き方を見つめなおし自然に還るのです。


【はり温灸治療院カラダノミカタ】
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